

口コミを増やしたいけれど、お客様に頼むのは気が引ける…

謝礼を渡してもいいのか、どこまでやってよいのか分からない…
これまで紹介とチラシで仕事を回してきた外壁塗装業者ほど、口コミを頼むのは気が引けるものです。
ただ、頼み方を間違えるとお客様に負担をかけたり、知らないうちにGoogleの規約に触れたりしかねません。
本記事では、Googleと消費者庁の公式情報をもとに、外壁塗装業者が口コミを増やす方法を解説します。施工前後のお客様対応については、一級建築士の山下昭一が施工実務の観点から監修しています。
最終更新:2026年8月5日/Googleの口コミ関連ポリシー確認日:2026年8月5日
この記事でわかること
- 口コミを増やす5つのステップと、どこから手をつけるかがわかる
- お客様に断られにくい頼み方と、そのまま使える例文がわかる
- やってはいけない頼み方と、Googleの規約・法律の違いがわかる
- 口コミへの返信の書き方がわかる
- 担当者が変わっても続く仕組みのつくり方がわかる
外壁塗装業者が口コミを増やすべき理由
外壁塗装業者が口コミを増やすには、Google口コミを中心に、顧客対応の改善・投稿環境の準備・全顧客への案内・返信・仕組み化の5段階が重要です。
件数を追うだけではなく、実際の仕事ぶりが伝わり、見込み客の不安を減らせる状態を目指しましょう。
Google口コミ・お客様の声・比較サイトの違い

ひと口に口コミといっても、置かれる場所によって性格が違います。
| 種類 | どんなものか | 主な役割 |
|---|---|---|
| Googleの口コミ | Google検索やGoogleマップの会社情報に付く評価 | 無料で始められる。会社名や地域名で検索した人の安心材料になる |
| 自社サイトのお客様の声 | 自社のホームページに載せる感想やアンケート | 施工内容や対応を詳しく伝え、問い合わせを後押しする |
| 比較サイトの評価 | 外壁塗装の比較メディアなどに載る評価 | 複数の業者を比較している人の判断材料になる |
本記事では、このうちGoogleの口コミを中心に解説します。Google口コミは、無料で始めることが可能です。
会社名で検索した人の目に触れるのはもちろん、知人への紹介や近隣での評判も、広告を介さない相談や受注につながる可能性があります。
見込み客は問い合わせ前に会社名と口コミを確認している
紹介で知った業者であっても、問い合わせる前に会社名を検索し、口コミや施工事例を確認することがあります。
このとき口コミがまったくない、または数件しかないと、実際にどのような工事や対応をしている業者なのか判断できません。
悪い業者だと思われるとは限りませんが、比較するための情報が足りず、問い合わせを見送られる可能性があります。
口コミは、こうした見込み客の不安を減らし、実際の仕事ぶりを伝えるための大切な情報です。
また、口コミの数や評価は、Googleマップなどの地域検索にも関係します。
Googleは、地域の検索結果を決める主な要素として、次の3つを挙げています。
- 検索した言葉と会社情報が合っているか
- 検索した人から会社までの距離
- その会社がどの程度知られているか
3つ目の「どの程度知られているか」を判断する情報には、ウェブサイトの情報や外部サイトからのリンク、口コミの数・評価などが含まれます。
ただし、口コミを増やすだけで検索順位が上がるわけではありません。
会社名・電話番号・営業時間・施工エリアなどを正しく登録し、Google上の会社情報を充実させることも大切です。
詳しくは、Google「ローカル検索結果のランキングを改善するヒント」をご確認ください。
口コミで外壁塗装の仕事ぶりを伝える
口コミは、件数を増やすことだけが目的ではありません。
見込み客が知りたいのは、見積もりの説明はわかりやすいか、職人の対応は丁寧か、工事中にきちんと報告してくれるか、工事後も相談できるかといった実際の仕事ぶりです。
こうした情報は、会社の説明だけでは十分に伝わらないことがあります。
実際に工事を依頼したお客様の口コミがあれば、見込み客は工事中の様子を具体的にイメージでき、安心して相談しやすくなります。
口コミを通じて対応や信頼性を伝えることで、価格だけではなく、仕事の進め方も含めて比較してもらえるようになるでしょう。
外壁塗装業者が口コミを増やす5つの方法

外壁塗装業者が口コミを増やす流れは、次の5ステップです。
- お客様に満足してもらえる対応を徹底する
- Google口コミの投稿リンクとQRコードを用意する
- 工事が終わったすべてのお客様に口コミをお願いする
- 投稿された口コミに返信する
- 口コミの案内を引き渡し業務の一部にする
一度仕組みを整えたら、工事の引き渡しごとに口コミを案内し、投稿された口コミへ返信する流れを続けます。
次の章から、それぞれの方法を詳しく解説します。
ステップ1:口コミにつながる顧客対応を整える
良い口コミの土台になるのは、依頼の言い方ではなく、見積もりから引き渡し後までの丁寧な対応です。
説明のわかりやすさ、工事中の報告、現場の清掃、近隣への配慮、アフターフォローまで整えることで、仕事ぶりが具体的な感想として残りやすくなります。
具体的な口コミは外壁塗装業者を選ぶ判断材料になる

見込み客は、星の数だけでなく、口コミに書かれた内容も確認しています。
たとえば、同じ星5の口コミでも、次の2つでは伝わる情報が異なります。
| 短い口コミ | 仕事ぶりが伝わる口コミ |
|---|---|
| 丁寧でした。ありがとうございました。 | 見積もりのときに、傷んでいる箇所を写真で見せながら説明してもらえました。工事中も毎朝あいさつがあり、足場まわりの清掃も丁寧でした。 |
右の口コミからは、見積もり時の説明や工事中の対応がわかります。見込み客も、自宅の工事を任せたときの様子をイメージしやすくなるでしょう。
ただし、具体的な口コミを増やしたいからといって、お客様に書く内容を指定してはいけません。「星5でお願いします」「職人の対応について書いてください」などと頼まず、「率直なご感想をお聞かせください」と案内します。
見積もりでは工事内容と費用をわかりやすく説明する
外壁塗装の口コミには、仕上がりだけでなく、見積もり時の対応も書かれます。
見積書を渡すだけではなく、次の内容までわかりやすく説明しましょう。
- 外壁のどこが傷んでいるのか
- どのような工事が必要なのか
- なぜその塗料を提案するのか
- 見積金額に何が含まれているのか
傷んでいる箇所を写真で見せながら説明すると、お客様も工事の必要性を理解しやすくなります。
専門用語を並べるのではなく、お客様が納得して判断できる説明を心がけましょう。
工事中は進み具合や予定の変更をこまめに伝える
お客様は、塗装の仕上がりだけでなく、工事中の対応にも不安を感じています。
朝のあいさつ、作業後の清掃、養生の丁寧さ、近隣への配慮など、日々の対応をおろそかにしないことが大切です。
天候などで予定が変わる場合は、できるだけ早く伝えましょう。
「明日は雨のため作業を中止し、あさってから再開する予定です」と一言連絡するだけでも、お客様の不安を減らせます。
また、工事前には近隣へあいさつし、騒音や塗料のにおいが発生する可能性を伝えておきましょう。
近隣への丁寧な対応は、お客様からの評価だけでなく、地域での評判や紹介にもつながります。
引き渡し時に保証内容と連絡先を伝える
工事が終わったら、仕上がりを一緒に確認し、保証の内容と今後の連絡先を伝えます。
お客様が後から迷わないように、次の点を明確にしましょう。
- 保証の対象となる範囲
- 保証期間
- 不具合があった場合の連絡先
- 定期点検やアフターフォローの有無
補修や問い合わせへの対応が残っている場合は、口コミを案内する前に、その対応を優先します。
工事後も相談できることが伝われば、お客様の安心感が高まり、引き渡し後の対応も含めた率直な口コミにつながります。
ステップ2:Google口コミを受け取る準備をする
Google口コミを受け取るには、会社情報を確認してオーナー確認を済ませ、投稿用のリンクとQRコードを用意します。
登録から口コミリンクの発行まで費用はかかりません。
案内を始める前に、会社名・電話番号・営業時間・施工エリアなども正しく整えておきましょう。
Googleビジネスプロフィールの会社情報を確認する
まずは、Google検索またはGoogleマップで「会社名+市区町村名」を検索してください。
自社の会社情報が表示されたら、次の項目に間違いがないか確認します。
- 会社名
- 電話番号
- 営業時間と定休日
- 住所または施工エリア
- 業種
- ホームページのURL
会社名には、看板・見積書・ホームページなどで実際に使用している名称を登録します。「地域名+外壁塗装」など、検索されやすくするための言葉を勝手に追加してはいけません。
お客様が来店しない外壁塗装業者は、事務所の住所を非表示にして、対応可能な施工エリアを設定できます。
会社情報が表示されない場合は、新しくGoogleビジネスプロフィールを作成します。
すでに別のアカウントで管理されている場合は、新しく作り直さず、管理権限をリクエストしてください。
会社情報が間違っていると、口コミを見た人が電話や問い合わせをしようとしても、正しい連絡先へたどり着けません。
口コミを案内する前に、必ず確認しておきましょう。
Googleビジネスプロフィールのオーナー確認を済ませる
次に、Googleビジネスプロフィールのオーナー確認を行います。
オーナー確認とは、その会社の情報を管理する権限があることをGoogleに確認してもらう手続きです。
確認が完了すると、会社情報の編集や口コミへの返信ができるようになります。
検索結果に「このビジネスのオーナーですか?」などの案内が表示されている場合は、そこから手続きを進めます。
手続きで表示される確認方法
- 動画の撮影
- 電話
- SMS
- メール
- ビデオ通話
- 郵送
利用できる確認方法はGoogleが決めるため、会社側で自由に選べるとは限りません。
画面に表示された方法に沿って手続きを進めてください。複数の方法による確認を求められる場合もあります。
Google口コミのリンクとQRコードを作成する

オーナー確認が完了したら、口コミ投稿用のリンクとQRコードを作成します。
自社のGoogleビジネスプロフィールを開き、次の順に進めましょう。
口コミ投稿用リンクとQRコードを作成する手順
- 「クチコミを読む」を選択する
- 「クチコミを増やす」を選択する
- 表示された口コミ投稿用リンクをコピーする
- QRコードを画像として保存する
2026年8月時点では、QRコードはパソコンのブラウザからのみ作成できます。スマートフォンでは作成できないため、パソコンで準備してください。
作成したリンクとQRコードは、次のように使えます。
- 完工書類やお礼状にQRコードを印刷して同封する
- 名刺サイズの案内カードにして引き渡し時に渡す
- LINEやメールで口コミ投稿用リンクを送る
リンクやQRコードを用意したら、実際に自分のスマートフォンで開き、正しい口コミ投稿画面へ移動するか確認しておきましょう。
詳しい作成手順は、Google「リンクまたはQRコードを作成してクチコミをリクエストする」でも確認できます。
ステップ3:工事後のお客様にGoogle口コミをお願いする
口コミ投稿用のリンクとQRコードを準備したら、工事が完了したお客様へ口コミをお願いします。
満足していると思われるお客様だけを選ばず、工事と必要な対応が完了したすべてのお客様へ、同じ内容で案内することが基本です。
投稿をお願いするときは、謝礼を付けたり、星の数や書く内容を指定したりしてはいけません。
投稿するかどうかと口コミの内容は、お客様に任せましょう。
Google口コミは満足したお客様だけに依頼しない
「あのお客様は満足していたからお願いしよう」「不満がありそうだから案内しない」といった選び方は避けてください。
Googleでは、良い評価を付けてくれそうなお客様だけを選んで、口コミを依頼することが禁止されています。
工事と補修、問い合わせへの対応が完了したら、評価を予想せず、対象となるすべてのお客様へ同じように案内します。
低い評価が投稿される可能性もありますが、良い口コミと悪い口コミの両方がある方が、見込み客から自然な評価として受け取られやすくなります。
口コミは引き渡し時に案内し、その場で投稿を求めない
口コミをお願いするタイミングは、工事の引き渡し時が適しています。
仕上がりを確認し、保証内容や今後の連絡先を説明したあとに、口コミ案内カードを渡します。
ただし、その場でスマートフォンを操作してもらったり、投稿が終わるまで待ったりしてはいけません。
お客様が断りにくくなり、口コミを強く求めているように受け取られるためです。
「お時間のあるときにお願いします」と伝え、カードを渡したあとはお客様に任せましょう。
口頭・カード・LINEで使える口コミ依頼の例文

口コミの依頼文では、星の数や書いてほしい内容に触れず、率直な感想をお願いします。
引き渡し時に口頭で伝える例文
本日はありがとうございました。もしよろしければ、お時間のあるときに、こちらのQRコードから今回の工事について率直なご感想をお聞かせください。
口コミ案内カードやお礼状に記載する例文
このたびは、外壁塗装工事をお任せいただき、ありがとうございました。よろしければ、下のQRコードから率直なご感想をお聞かせください。今後の仕事やサービス改善の参考にさせていただきます。
LINEで送る例文
先日は、外壁塗装工事をご依頼いただき、ありがとうございました。その後、気になる点はございませんでしょうか。
もしお時間がありましたら、今回の工事について率直なご感想をお寄せいただけますと幸いです。
口コミはこちらから投稿できます。
(口コミ投稿用リンク)
口コミを案内する前に、次の点を確認しておきましょう。
- 口コミ投稿用のリンクが正しく開くか
- QRコードを自分のスマートフォンで読み取れるか
- 口コミ案内カードを用意しているか
- 星の数や書く内容を指定していないか
- 投稿を断りにくい言い方になっていないか
- 工事後の補修や問い合わせへの対応が完了しているか
過去のお客様にGoogle口コミをお願いする方法
過去に工事を依頼してくれたお客様にも、Google口コミをお願いできます。
まずは「直近1年以内に工事が完了し、補修や問い合わせへの対応も済んでいるお客様」など、客観的な条件で対象を決めます。
良い評価を付けてくれそうかどうかで、お客様を選んではいけません。
連絡は一度だけにし、返信や投稿がなくても繰り返し催促しないようにしましょう。
一度に送る人数について、Googleが具体的な上限を定めているわけではありません。
ただし、問い合わせへの対応が集中しないよう、社内の体制に合わせて数回に分けると管理しやすくなります。
過去のお客様へ送る例文
ご無沙汰しております。○○塗装の△△です。○年に外壁塗装工事をお任せいただき、ありがとうございました。
その後、お住まいで気になる点はございませんでしょうか。不具合やご不明な点がありましたら、遠慮なくお知らせください。
あわせてのお願いで恐縮ですが、もしお時間がありましたら、当時の工事について率直なご感想をお寄せいただけますと幸いです。
口コミはこちらから投稿できます。
(口コミ投稿用リンク)
不具合や気になる点について連絡があった場合は、口コミの話を進める前に、お客様への対応を優先してください。
ステップ4:投稿された口コミに返信する

低い評価がついたとき、どう返せばいいんだろう…
投稿された口コミには、良い評価にも悪い評価にも返信しましょう。
返信は、投稿したお客様だけでなく、外壁塗装業者を探している見込み客も読みます。内容に合わせて、簡潔かつ誠実に返信することが大切です。
Googleも、口コミへ返信することで、お客様からの意見を大切にしている姿勢を示せると案内しています。
良い口コミには内容に合わせて返信する

良い口コミには、お礼だけでなく、お客様が書いてくれた内容にも触れて返信します。
すべての口コミに同じ定型文を返すと、機械的な印象を与えてしまいます。清掃、説明、職人の対応など、口コミに書かれている内容を一つ取り上げましょう。
ただし、住所や工事金額など、口コミに書かれていない情報を追加してはいけません。
良い口コミへの返信例
このたびは、外壁塗装工事をお任せいただき、ありがとうございました。
足場まわりの清掃についてお褒めいただき、担当した職人も大変喜んでおります。今後も、作業だけでなく現場の整理や清掃まで丁寧に行ってまいります。
お住まいについて気になる点がございましたら、いつでもご連絡ください。
悪い口コミには事実と今後の対応を返信する
悪い口コミが投稿されても、感情的に反論してはいけません。
まずは、見積書、工事記録、担当者への聞き取りなどから、事実関係を確認します。そのうえで、次の順番で返信しましょう。
- 不快な思いをさせたことへのお詫び
- 確認できた事実
- 現在の対応または今後の改善策
- 必要に応じて個別連絡の案内
会社側とお客様の認識が異なる場合でも、公開の場で言い争うのは避けます。詳しい確認が必要なときは、電話やメールで連絡してもらえるよう案内しましょう。
悪い口コミへの返信例
このたびは、工事中のご連絡が行き届かず、ご不安な思いをおかけし、申し訳ございませんでした。
天候の影響で工事日程が変更になった際、事前のご連絡が遅れていたことを確認しております。現在は、工事予定に変更が生じる場合、原則として前日までにご連絡するよう社内の手順を見直しました。
そのほかにも気になる点がございましたら、詳しく確認いたしますので、当社までご連絡いただけますと幸いです。
口コミへの返信に個人情報を書かない
Google口コミへの返信は、誰でも見ることができます。
事実を説明するためであっても、次の情報を書いてはいけません。
- お客様の住所
- 建物を特定できる情報
- 氏名や電話番号
- 家族構成
- 在宅時間や生活状況
- 工事金額や見積もりの詳細
- 口コミに書かれていない工事内容
- お客様との電話やメールの内容
個別の事情を確認する必要がある場合は、公開されている返信には詳細を書かず、電話やメールで連絡してもらうよう案内しましょう。
Googleの規約に違反する口コミはGoogleへ報告する
口コミの内容がGoogleの規約に違反している場合は、Googleへ報告できます。
| 削除申請を検討できる口コミ | 原則として削除申請の対象にならない口コミ |
|---|---|
| 実際の利用や工事にもとづかない口コミ | 実際のお客様による厳しい評価 |
| 明らかなスパムや宣伝 | 期待した仕上がりと違ったという感想 |
| 個人情報が書かれている口コミ | 会社側とお客様の認識が異なる口コミ |
| 脅迫や嫌がらせを含む口コミ | 理由が書かれていない星だけの評価 |
| 差別的な表現を含む口コミ | 工事中の対応に対する不満 |
報告すれば、必ず削除されるわけではありません。削除するかどうかは、Googleがポリシーにもとづいて判断します。
内容が気に入らないという理由だけで、削除を申請するのは避けましょう。実際のお客様による厳しい評価には、事実と改善策を返信する方が、見込み客へ誠実な姿勢を伝えられます。
詳しくは、Google「ユーザーからのクチコミを管理する」をご確認ください。
ステップ5:口コミの案内を引き渡し業務に組み込む
口コミの案内を続けるには、社長や担当者がその都度思い出すのではなく、引き渡し業務の一つとして決めておくことが大切です。
最初の30日間で準備から社内共有まで進めれば、担当者が変わっても同じ方法で続けられます。

1週目:会社情報と口コミ投稿用リンクを準備する
まずは、自社のGoogleビジネスプロフィールを確認します。
1週目に行う作業は、次のとおりです。
- 会社名・電話番号・営業時間を確認する
- 住所または施工エリアを確認する
- オーナー確認を済ませる
- 口コミ投稿用リンクを取得する
- QRコードを保存する
- 口コミ案内カードを作成する
- リンクとQRコードが正しく開くか確認する
今後1か月の完工予定も確認し、引き渡し時に渡せるよう、必要な枚数の案内カードを印刷しておきましょう。
2週目:過去のお客様へ口コミを案内する
次に、過去のお客様へ口コミを案内します。
「直近1年以内に工事が完了し、補修や問い合わせへの対応も済んでいるお客様」など、客観的な条件で対象を決めてください。
良い評価を付けてくれそうかどうかで、案内する相手を選んではいけません。
連絡は一度だけにし、投稿がなくても催促しないようにします。
一度に送る人数についてGoogleが上限を設けているわけではありませんが、問い合わせへの対応が集中しないよう、社内の体制に合わせて数回に分けると管理しやすくなります。
3週目:口コミの案内を引き渡し手順に追加する
今後も口コミの案内を続けられるよう、引き渡し時のチェックリストへ次の項目を追加します。
- 仕上がりをお客様と確認する
- 保証内容と連絡先を説明する
- 補修や未対応の問い合わせがないか確認する
- 口コミ案内カードを渡す
- 「お時間のあるときにお願いします」と伝える
誰が案内するのかも決めておきましょう。
たとえば、営業担当者が引き渡しを行う会社では営業担当者、現場管理者が完工確認を行う会社では現場管理者が案内します。
担当者とタイミングを決めておけば、社長が毎回指示しなくても、すべてのお客様へ同じように案内できます。
4週目:口コミへの返信と社内共有を始める
投稿された口コミには、内容を確認したうえで返信します。
あわせて、口コミを集める目的を社員へ共有しましょう。実際のお客様の感想を通じて、会社の仕事ぶりを見込み客へ伝えることが重要です。
社内では、次の点を確認します。
- 対象となるお客様へ口コミを案内できたか
- 投稿された口コミへ返信できたか
- どのような対応が評価されていたか
- 改善が必要な点が書かれていないか
- 口コミを見た方から問い合わせがあったか
Googleビジネスプロフィールのパフォーマンス画面では、Google検索やGoogleマップからの電話、ウェブサイトへのアクセスなども確認できます。
口コミの件数だけを見るのではなく、問い合わせにつながっているか、どのような対応が評価されているかを確認しましょう。
最初の30日間が終わったら、次の2つを繰り返します。
- 工事の引き渡し時に口コミを案内する
- 投稿された口コミに返信する
この2つを完工業務の一部として続けることで、無理に件数を追わなくても、実際のお客様による口コミが少しずつ蓄積されていきます。
Google口コミでやってはいけない頼み方
Google口コミをお願いするときは、次の行為を避けてください。
- 口コミの見返りに謝礼・値引き・プレゼントを渡す
- Google口コミの星の数や書く内容を指定しない
- 良い評価を付けてくれそうなお客様だけに依頼する
- 社員・家族・取引先などの利害関係者に投稿してもらう
- その場で投稿するよう強く求める
- 社員に口コミ獲得件数のノルマを課す
迷ったときは、「特典を付けない」「内容を指定しない」「対象となるすべてのお客様へ案内する」の3点を守りましょう。
Googleの規約と景品表示法の違い

Googleの規約と景品表示法は、同じものではありません。
Googleの規約は、GoogleマップやGoogleビジネスプロフィールを利用するためのルールです。一方、景品表示法は、消費者を誤解させる広告や過大な景品を規制する法律です。
そのため、法律上は直ちに違反とならない方法でも、Googleでは禁止されている場合があります。
| 口コミの頼み方 | Googleの規約 | 景品表示法のステマ規制 | 安全な対応 |
|---|---|---|---|
| 口コミ投稿を条件に値引きする | 禁止 | 内容を指定しなければ、通常は事業者が内容を決めた表示にあたらない | 値引きや謝礼を付けない |
| 星5の投稿を条件に値引きする | 禁止 | 事業者が投稿内容を指定した広告にあたり、広告であることがわからなければ違反となる | 星の数を指定しない |
| すべてのお客様へ無償で案内する | 認められている | 通常は事業者が内容を決めた表示にあたらない | 投稿するかどうかと内容をお客様に任せる |
消費者庁のQ&Aでは、投稿内容を指定せず、口コミ投稿を条件にサービスを割り引く場合、通常は事業者が表示内容を決めたものにはあたらないと説明されています。
ただし、Googleでは、内容を指定していなくても、口コミ投稿と引き換えに特典を提供すること自体が禁止されています。
したがって、Google口コミをお願いするときは、法律上の判断にかかわらず、謝礼や値引きを付けないでください。
詳しくは、消費者庁「ステルスマーケティングに関するQ&A」をご確認ください。
口コミの見返りに謝礼・値引き・プレゼントを渡さない
Googleでは、口コミの投稿・変更・削除と引き換えに、次のような特典を提供することが禁止されています。
- 現金や商品券
- 工事代金の値引き
- 無料点検や無料サービス
- 品物やプレゼント
- 次回利用できるクーポン
良い口コミだけでなく、内容を指定しない口コミであっても、投稿の見返りに特典を付けることはできません。
実際に、口コミへの特典が景品表示法上の問題になった事例もあります。
2025年3月には、Googleマップへ星5の評価を投稿することを条件に、5,000円分の商品券または5,000円の治療費割引を提供していた歯科の運営法人に対し、消費者庁が措置命令を出しました。
2024年にも、星4または星5の投稿を条件に費用を割り引いていた医療法人に対し、措置命令が出ています。
業種は異なりますが、外壁塗装でも「星5を書いてくれたら工事代金を値引きする」といった方法は同じ問題につながります。
詳しくは、消費者庁が公表した2025年の措置命令と2024年の措置命令の措置命令をご確認ください。
Google口コミの星の数や書く内容を指定しない
口コミをお願いするときに、次のような伝え方をしてはいけません。
- 「星5でお願いします」
- 「良い評価を付けてください」
- 「担当した職人の名前を書いてください」
- 「見積もりがわかりやすかったと書いてください」
- 「悪い内容は書かないでください」
Googleでは、星の数や投稿内容を指定する行為が禁止されています。
具体的な口コミを増やしたい場合でも、書いてほしい内容を伝えるのではなく、「今回の工事について、率直なご感想をお聞かせください」と案内しましょう。
何を書くかは、お客様自身に決めてもらいます。
良い評価を付けてくれそうなお客様だけに依頼しない
「満足してくれたお客様だけに口コミをお願いする」という方法も、Googleでは認められていません。
次のような振り分けも避けてください。
- 満足したお客様だけをGoogle口コミへ案内する
- 高い評価を付けたお客様だけに投稿リンクを送る
- 不満のあるお客様は自社アンケートだけに案内する
- 悪い口コミを書きそうなお客様には案内しない
このような方法は「レビューゲーティング」と呼ばれ、口コミの評価を不自然に高く見せる行為にあたります。
工事と必要な対応が完了したら、良い評価になるかどうかを予想せず、対象となるすべてのお客様へ同じ内容で案内しましょう。
社員・家族・取引先に口コミを書いてもらわない
社員や家族、業務上の利害関係がある取引先などに、自社の評価を高める目的で口コミを書いてもらってはいけません。
Googleでは、次のような関係にもとづく口コミを、利害関係のある投稿と判断する場合があります。
- 現在または過去の雇用関係
- 業務委託や取引などの契約関係
- 家族や親族としての関係
- 同業他社や競合関係
会社から指示していなくても、社員が自社を高く評価する口コミを投稿すれば、一般の顧客による評価と誤解される可能性があります。
口コミは、実際に工事を依頼したお客様から集めましょう。
その場でGoogle口コミを書くよう強く求めない
口コミ投稿用のリンクやQRコードを渡すこと自体は問題ありません。
ただし、その場でスマートフォンを操作してもらったり、投稿が終わるまで待ったりするのは避けてください。
お客様が断りにくくなり、投稿を強要していると受け取られる可能性があります。
口コミ案内カードを渡すときは、「お時間のあるときに、よろしければお願いします」と伝えます。
案内したあとは、投稿するかどうかをお客様に任せましょう。
社員に口コミ獲得件数のノルマを課さない
Googleでは、社員に一定件数の口コミを集めるよう求めることも禁止されています。
たとえば、次のような目標は避けてください。
- 1人あたり毎月3件の口コミを獲得する
- 星5の口コミを月10件集める
- 職人の名前が入った口コミを集める
- 口コミ件数に応じて社員へ報奨金を支払う
件数を追わせると、お客様への強引な依頼や、社員による自作自演につながるおそれがあります。
社内で確認するのは、獲得した口コミ数ではなく、対象となるすべてのお客様へ案内できたかどうかです。
「引き渡し時に口コミ案内カードを渡す」という作業を手順書へ追加し、件数ではなく業務の実施状況を確認しましょう。
紹介制度と口コミへの謝礼を分ける
お客様を紹介してくれた方へお礼を渡す紹介制度は、口コミへの謝礼とは別のものです。
紹介制度を設ける場合は、次の2つを明確に分けてください。
- 新しいお客様を紹介したことへのお礼
- Google口コミの投稿
口コミを書かなくても紹介のお礼を受け取ることができ、誰かを紹介しなくても口コミを投稿できる形にします。
「口コミを書いたうえで知人を紹介した方に特典を渡す」など、口コミ投稿を条件に含めてはいけません。
なお、紹介特典の金額や内容によっては、景品表示法の景品規制が関係する場合があります。
制度を設ける際は、必要に応じて弁護士などの専門家へ確認してください。
よくある質問

-
口コミは何件あればよいか
-
決まった数はありません。
近隣で同じ工事をしている会社をいくつか調べ、件数と内容を見比べてみてください。
件数の目標を置くより、完工したお客様へ同じ基準で案内できているかを確認しましょう。
-
案内しても書いてもらえないときはどうするか
-
タイミングと言い方を見直します。
引き渡しから日が空くほど、書かれにくくなります。渡す物が無く口頭だけになっていないか、断りにくい言い方になっていないかも確認してみてください。
お客様が高齢でスマートフォンを使わない場合もあります。全員に書いてもらえるものではないと考え、案内を続けましょう。
催促は逆効果です。書かない自由も含めて、お客様に委ねます。
-
悪い口コミは削除できるか
-
規約に違反していない口コミは、原則として削除できません。
事実にもとづく厳しい評価であれば、返信で対応してください。真摯な返信は、次の見込み客への説明にもなるはずです。
-
投稿した口コミが表示されないのはなぜか
-
投稿された口コミは、Googleのポリシーに準拠しているか審査されるため、表示まで数日かかる場合があります。ポリシー違反と判断された口コミは、表示されない、または削除されることがあります。
お客様が投稿を完了できていない可能性もあるため、まずは数日待ってから確認してください。
詳しくは、Google「クチコミが表示されない場合、クチコミの表示が遅れる場合について」をご確認ください。
-
Googleアカウントがない場合は投稿できるか
-
投稿にはGoogleアカウントへのログインが必要です。
アカウントはGmail以外のメールアドレスでも作成できます。ただし、そのために登録をお願いするのは避けてください。
無理のない範囲で案内しましょう。
-
アンケート回答を自社サイトに載せてもよいか
-
載せる前に、本人から掲載の許可を得ます。氏名や写真をどこまで出すかも確認してください。
意味が変わる編集も避けます。良い部分だけを切り取ると、実際の評価と違うものになります。
あわせて、好意的な回答だけを選んで載せる場合は注意が必要です。事業者が選んだ表示と判断されるため、そのことが読み手にわかる一文を添えます。
まとめ:口コミは丁寧な仕事を見える形にする作業
外壁塗装の口コミを増やすために、星5を集める特別な方法は必要ありません。
大切なのは、見積もりから引き渡し後まで丁寧に対応し、工事を終えたすべてのお客様へ口コミを案内することです。謝礼を付けたり、評価や投稿内容を指定したりせず、率直な感想をお客様自身に書いてもらいましょう。
まずは自社のGoogleビジネスプロフィールを確認し、口コミ投稿用のリンクとQRコードを用意してください。
口コミ案内カードを引き渡し書類と一緒に準備すれば、次の工事からすぐに始められます。
その後は、引き渡し時に口コミを案内し、投稿された口コミへ返信する。この2つを続けることで、実際のお客様による口コミが少しずつ蓄積されていきます。
「何から始めればよいかわからない」「自社で対応する時間が取れない」という外壁塗装業者の方は、ペイプロへご相談ください。Google上の会社情報の確認から、口コミを案内する仕組みづくりまでサポートします。
この記事で参照した主な公式情報
本記事のうち、見積もり・施工中・引き渡し後の顧客対応に関する内容を、一級建築士の山下昭一が監修しています。Googleの規約および景品表示法に関する記述は、上記の公式資料を確認して編集部が作成しています。個別の法律判断が必要な場合は、弁護士などの専門家へご相談ください。
