塗装屋の一人親方は年収いくら?手取りの目安と収入を上げる方法

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塗装屋の一人親方は年収いくら?手取りの目安と収入を上げる方法

塗装屋で一人親方の年収は単価と仕事量で決まり、暮らしに足りるかは経費・税金・保険料を引いた手取りで判断します。

自分の年収は相場と比べて多いのか少ないのか、この先どうすればいいのか、判断がつかない方も多いのではないでしょうか。

この記事では、会社員の塗装工と比べた年収の目安と手取りの計算例、年収を増やす対策と働き方の選び方を、塗装会社の集客を支援するペイプロ編集部がまとめました。

この記事でわかること

  • 会社員の塗装工と一人親方の年収・手取りの違い
  • 売上から手取りを出す計算の流れと、働き方ごとの計算例
  • 年収1,000万円に必要な売上と、下請け・直接受注の違い
  • 取引先の信頼と収入を守る受注の仕方、年収を増やす3つの対策
  • 会社員・一人親方・事業拡大(法人化)の選び方

塗装屋の一人親方が稼ぐ年収の目安

塗装屋の一人親方だけの平均年収を示す公的な統計は確認できず、年収は単価と仕事量で大きく変わります。そのため、会社員の塗装工の年収と並べ、売上ではなく手取りで比べると判断を誤りません。

この記事の計算例と、会社員の塗装工の年収を並べると次のとおりです。

項目会社員の塗装工一人親方(計算例)
年収・売上年収497.7万円(平均41.6歳)日当2万円×230日=売上460万円/1棟請負で売上800万円
手取りの目安約387万円約295万円/約315万円
年金・健康保険厚生年金・健康保険(会社が半分を負担)国民年金・国民健康保険(全額を自分で負担)
経費・有給業務で使う材料・道具は原則会社持ち。有給休暇あり材料・車・道具は自分持ち。自分の施工が止まると売上が減りやすい

会社員の年収は厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「建築塗装工」に掲載された値(令和7年賃金構造基本統計調査を加工)です。一人親方の数字は、「例1:日当払いと1棟請負の手取りを比べる」と同じ前提で、令和8年分の制度を使って計算しました。

会社員の塗装工と年収を比べる

売上より経費と税金と保険料を引いた手取りで比べる

job tag「建築塗装工」に掲載されている賃金データでは、会社員の年収は全国で497.7万円、40代前半で556万円ほどです。厚生労働省のjob tagが、令和7年の賃金構造基本統計調査をもとに公表しています。

年代別に見ると、30〜34歳で509.2万円、40〜44歳で556.0万円、45〜49歳で591.3万円です。

ただし、この数字は関連する職業分類で雇われて働く人の賃金で、一人親方の平均年収ではありません。会社員は厚生年金や健康保険の半分を会社が払い、有給休暇もあるため、一人親方とは手取りと待遇で比べるのが公平です。

単価の相場は日当払いか1棟請負かで変わる

一人親方の単価は、日当払い(常用)か、材料込みで1棟を請け負うかで、決まり方がまったく違います。日当払いは働いた日数分の日当が入り、1棟請負は1棟の金額から材料費や足場代を自分で払います。

受け方お金の入り方自分で払うもの
日当払い(常用)日当×働いた日数車・燃料・道具など
手間請け工事ごとの手間代車・燃料・道具など
1棟請負(材料込み)1棟分の請負金額塗料・材料・足場・外注なども

日当の目安になるのが、国が公共工事の見積もりに使う「公共工事設計労務単価」です。令和8年3月からの塗装工の単価は、最も高い東京都で36,500円、最も低い山口県で25,900円です(8時間あたり)。

この単価は公共工事の積算用で、事業主が負担する経費は含まれません。一人親方が実際に受け取る日当の相場を示す統計ではないため、自分の地域や工事の範囲の見積もりで確かめてください。

出典:国土交通省「令和8年3月から適用する公共工事設計労務単価について」

売上は単価と仕事量で決まる

日当と日数と請負金額と件数から売上を計算する

一人親方の売上は「日当×日数」と「1棟の請負金額×件数」を足した額です。この計算式で見ると、売上を伸ばすには単価か仕事量のどちらかを見直すことになります。

塗装は雨の日や冬場に作業が止まりやすく、働ける日数には限りがあるのが現実です。たとえば年230日働く人なら、日当を1,000円上げると売上は年23万円の増加です。

売上から手取りを計算する

手取りは「売上−経費−税金−保険料」で計算します。一人親方は税金と保険料を自分で払うため、売上が会社員の年収より多くても、手取りは同じか少なくなることがあります。

この章で手取りを計算する順番は、次のとおりです。

  • 売上から仕事に必要な経費だけを差し引く
  • 税金と保険料を差し引く
  • 例1:日当払いと1棟請負の手取りを比べる
  • 例2:一人親方と会社員の手取りを比べる

売上から仕事に必要な経費だけを差し引く

経費になる塗料や塗装道具と車両のイメージ

経費として売上から引けるのは、仕事に使った費用だけです。売上から経費を引いた額を「所得」と呼び、税金はこの所得をもとに計算します。

経費になる主なものは次のとおりです。

  • 塗料・材料・足場代・外注費
  • 車両の維持費・燃料代・駐車場代
  • 刷毛やローラーなどの道具・作業着

私生活のための食費や家賃などは、原則として経費にできません。ただし、自宅の一部を仕事に使用している場合は、事業に必要な部分を経費にできることがあります。車やスマホなど、仕事と私用の両方で使うものも、業務に使用した割合に応じて経費を計上します。

日当払いは材料費がかからない分、経費は少なめです。1棟請負は材料や足場の分だけ経費が大きく、同じ売上でも所得の額は大きく違ってきます。

税金と保険料を差し引く

売上から経費と税金と保険料を引いて手取りを求める流れ

売上から必要経費を差し引いた後は、所得税・住民税・個人事業税や国民年金・国民健康保険などの負担を考慮して、実際に手元に残る金額を計算します。税金は所得控除や必要経費の取り扱いによって変わるため、以下では一定の条件を設けた概算として示します。

所得から、所得税・住民税・個人事業税と、国民年金・国民健康保険の保険料を差し引きます。会社員なら会社が給料から引く分を、一人親方は自分で納めなければなりません。

差し引くもの令和8年分・令和8年度の目安
所得税所得から控除を引いた額に5〜45%の税率。基礎控除は合計所得金額(青色申告特別控除の後)が489万円以下で104万円、489万円超655万円以下で67万円
住民税所得割はおおむね10%+均等割
個人事業税請負業として課税される場合、青色申告特別控除の前の所得から290万円を引いた額の5%
国民年金月17,920円(年215,040円)
国民健康保険市区町村ごとに料率が違う
労災保険(特別加入)給付基礎日額×365日×1000分の17

所得税の基礎控除は、令和8年度の税制改正で新しい額に変わり、令和8年分の所得税から使われます。ネットで見かける数字は令和7年分のままのことがあるため、国税庁の基礎控除のページで年分を確かめてください。

青色申告にすると、所得から最大65万円を差し引けます。複式簿記で記帳し、貸借対照表などを添えて期限内に申告したうえで、e-Taxで申告するか、優良な電子帳簿の保存と届出をするのが65万円控除の条件です(国税庁 No.2072)。

国民年金の保険料は日本年金機構、労災保険の特別加入の保険料は厚生労働省のリーフレットで確かめられます。個人事業税の業種の区分は、お住まいの都道府県の税事務所に確認してください。

インボイスの登録をしている場合は、消費税も納めます。

登録するかどうかの考え方は、塗装業で独立するには?外壁塗装の開業資金・年収・仕事の取り方で詳しく説明しています。

例1:日当払いと1棟請負の手取りを比べる

売上が倍近く違っても、日当払いと1棟請負の手取りの差は小さいことがあります。1棟請負は材料・足場・車両などの経費が大きく、売上ほど手元に残らないためです。

3つの働き方で、売上から手取りまでを計算すると次のとおりです。

項目日当払い1棟請負A1棟請負B
売上460万円(日当2万円×230日)800万円1,200万円
経費(材料・外注)0円280万円(売上の35%)420万円(売上の35%)
経費(車両・道具など)50万円80万円100万円
所得(売上−経費・青色控除前)410万円440万円680万円
所得税約8万円約10万円約44万円
住民税約23万円約25万円約46万円
個人事業税約6万円約8万円約20万円
国民年金約22万円約22万円約22万円
国民健康保険(仮)50万円55万円90万円
労災の特別加入(日額1万円)約6万円約6万円約6万円
手取り(年)約295万円約315万円約453万円
手取り(月平均)約24.6万円約26.2万円約37.7万円

計算の前提:令和8年分の制度・42歳・青色申告65万円控除・家族の控除なしで、同じくらいの所得が続く年の目安です(住民税と国保は前の年の所得で決まるため)。国民年金は令和8年度の月額17,920円の12か月分です。

国民健康保険の保険料は、市区町村が所得や加入する人数に応じた計算方法と料率を決めているため、住む地域で大きく変わります。この例では表の額を仮に置いています。

自分の額は、お住まいの市区町村の計算ツールや窓口で確かめてください。

表の手取りは、消費税の納付額を差し引く前の概算です。2年前の売上が1,000万円を超えていたり、インボイスの登録をしたりすると消費税を納めることになり、その分だけ手元のお金は減ります(国税庁 No.6501)。

自分の手取りを確かめたい場合は、次の欄に数字を入れて計算できます。日当払いと1棟請負の両方がある人は、売上を分けて書き、経費はまとめて1回だけ引いてください。

書き込む項目記入例あなたの数字
日当払いの売上(日当×日数)2万円×150日=300万円
1棟請負の売上(金額×件数)60万円×5棟=300万円
経費(材料・足場・車・道具など)150万円
所得(売上−経費)450万円
税金と保険料例1の表の近い列を目安に
手取り

例2:一人親方と会社員の手取りを比べる

今回の仮定では、会社員の塗装工(年収497.7万円)の手取りは約387万円で、1棟請負で売上1,000万円の場合の手取り(約389万円)とほぼ同じです。経費や保険料の条件によって、会社員に並ぶのに必要な売上は変わります。

項目会社員の塗装工一人親方(1棟請負)
年収・売上497.7万円1,000万円
引かれるもの社会保険料・所得税・住民税経費・税金・保険料
手取り(年)約387万円約389万円
年金・休み厚生年金に加入。有給休暇あり国民年金のみ。自分の施工が止まると売上が減りやすい

会社員の手取りは、年収497.7万円を月給だけで受け取ったと仮定した概算です。健康保険(協会けんぽの全国平均9.9%)・介護保険(1.62%)・厚生年金(18.3%)・子ども・子育て支援金(0.23%)の半分と、雇用保険(建設の事業0.6%)、税金を引いています。

給与に料率を掛けた概算で、実際の保険料は標準報酬月額などで変わります(協会けんぽ 令和8年度保険料率・厚生労働省 雇用保険料率)。

一人親方の欄は、材料・外注費を売上の35%、車両・道具などを90万円、国保を仮に年70万円として計算しました。

会社員は、社会保険料の半分を会社が払っている点も見落とせません。手取りが同じでも、将来の年金や病気で休んだときの保障は会社員のほうが厚くなります。

独立を考えている会社員の方は、この差を家族に説明する数字として使えます。

独立の準備や開業資金は、塗装業で独立するには?で順を追って説明しています。

参考:国税庁「必要経費の知識」

年収1,000万円に必要な売上

今回の経費の条件では、売上1,000万円の手取りは約389万円で、所得(青色控除前)で1,000万円にするには売上約1,700万円が必要です。「年収1,000万円」は、売上で見るか所得・手取りで見るかで、必要な数字がまったく違います。

この章では、次の3点を見ていきます。

  • 日当払いだけでは1,000万円に届きにくい
  • 1棟分の塗装工事を下請けと直接受注で比べる
  • 直接受注は責任も増える

日当払いだけでは1,000万円に届きにくい

年間230日で売上1000万円に必要な日当は43478円という計算例

日当払いだけで売上1,000万円にするには、年230日働いても日当約43,478円が必要です。年250日働いても日当4万円で、公共工事の塗装工の単価(最も高い東京都で36,500円)を上回ります。

公共工事の単価は民間の日当の上限ではありませんが、国が見込む日当の水準を上回る額が必要です。今の日当と働ける日数を当てはめて、届くかどうかを確かめてください。

所得(青色控除前)で1,000万円を目指すなら、1棟請負で売上は約1,700万円が必要です。例1と同じ経費の割合で、国保を上限に近い113万円と仮定して計算すると、消費税を差し引く前の手取りは約641万円です。

下請けとして仮に1棟60万円で受けると、年29棟が必要になります。1棟に12日かかるとすると年350日近い施工になり、1人ではほぼ休みなく働いても届くかどうかの水準です。

なお、2年前の課税売上高が1,000万円を超えると、その年は消費税を納める義務があります(国税庁 No.6501)。売上1,000万円を超えるころには、消費税の分も見込んでおきます。

1棟分の塗装工事を下請けと直接受注で比べる

次の仮定例では、同じ1棟の塗装工事を施主から直接受けたほうが、下請けより1棟あたりの差額は大きくなりますが、営業や見積もりの日数も増えます。直接受けると、元請けの会社が受け持っていた見積もり・営業・足場の手配を自分でするためです。

同じ戸建て住宅の外壁と屋根を塗る場合の仮の計算を、表にまとめました。

項目下請けで受ける施主から直接受ける
入ってくる金額60万円110万円
材料費15万円15万円
足場代元請けが手配20万円
集客の費用・手直しの備えなし10万円
表の費用を引いた差額(税金・共通の経費を引く前)45万円65万円
かかる日数(施工+見積もり・打ち合わせ)12日15日
1日あたり約3.8万円約4.3万円

数字は、受け方による違いを見せるための仮の値です。実際の金額は地域・建物の大きさ・塗料・工事の範囲で変わり、下請けの単価や元請けとの取り分を示す公的な統計はありません。

下請けでも手直しが出ることはあり、直接受けても差額が必ず大きくなるとは限りません。

直接受注は責任も増える

施主と施工範囲を確認する塗装職人のイメージ

施主から直接受けると、工事の不具合やクレームへの対応、保証まで自分で受け持ちます。見積もりや打ち合わせに使う、売上の入らない日が増えるのも実情です。

材料や足場の代金を、工事代金が入る前に払う場面もあります。

元請けとして背負う範囲は、塗装業で独立するには?の「元請けで自分が背負うことになる範囲」で詳しく説明しています。

信頼と収入を守る受注の仕方

目標の収入を考えるなら、取引先の信頼と自分の利益の両方を守る受け方を身につけておきましょう。下請けの多い塗装屋は横のつながりで仕事が回り、受け方ひとつで次の仕事が変わるためです。

信頼と収入を守る受け方は、次の3つです。

受け方やりがちな失敗こうする
金額と範囲を決めてから受ける金額や範囲、追加作業の扱いが決まらないまま着工する着工前に金額・範囲・追加作業の扱い・支払日を書面で決める
品質を保って細かい約束を守る品質を落として数をこなす。片付けや工程の報告を後回しにする仕上がりと、片付け・あいさつ・工程の報告といった約束を守る
実績を単価交渉に使う根拠を示さずに「上げてほしい」とだけ伝える施工写真や資格、やり直しのない実績を材料に相談する

金額と範囲を決めてから受ける

工事の条件を書面で確かめるイメージ

工事の金額・範囲・追加作業の扱い・支払日は、着工前に書面で取り決めます。建設業法で、建設工事の請負契約は書面にして互いに交付するよう定められているためです。

国土交通省の「建設業法令遵守ガイドライン」でも、契約書面の交付は原則として下請工事の着工前とされています。注文書と請書のやりとりでも、書面で残せます。

途中で頼まれた追加工事も、着工前に内容を書面にして契約を変更するのが原則です。口約束のまま進めると、代金をめぐって取引先ともめる原因になります(国土交通省 建設業法令遵守ガイドライン(令和8年1月))。

品質を保って細かい約束を守る

仕上がりの品質と、時間や連絡といった細かい約束を守ることが、次の仕事と紹介につながります。塗装屋は横のつながりで仕事を紹介し合うこともあり、丁寧な対応は取引先からの信頼を守るうえで役立ちます。

現場の片付けや近所へのあいさつ、工程の報告といった小さな約束も、取引先が見ているポイントです。品質を落として数をこなすと、目先の売上は増えても次の仕事を失いかねません。

実績を単価交渉に使う

施工写真と資格とやり直しのない実績を単価交渉の材料にする

単価を上げてもらうときは、施工写真や資格、やり直しのない実績を材料にして相談します。「上げてほしい」とだけ伝えるより、取引先が判断する材料になるからです。

切り出すのは、繁忙期の前や新しい現場を頼まれたときが向いています。今の取引を続けたい気持ちも添えて相談すると、取引先も話を受け止めやすくなります。

一人親方の年収を増やす3つの対策

一人親方の年収を増やす対策は、単価の見直し・取引先を増やす・直接受注を増やす、の3つです。単価が低いのか、仕事の量が足りないのか、直接受ける仕事を増やしたいのかによって、最初の一手を選びます。

今の課題まずやる対策
働いているのに手取りが少ない対策1:単価を見直す
雨の日や閑散期に空きが多い対策2:取引先を増やす
下請けの言い値から抜け出したい対策3:直接受注を増やす

いくつも当てはまる場合は、手取りの不足額を埋める効き目が大きく、始めやすいものから手をつけるのが近道です。

対策1:単価を見直す

単価を見直すときは、今の日当や1棟あたりの単価を、必要な手取りから逆算した単価と比べます。追加作業の扱いも一緒に書き出しておくと、どこで損をしているかが一目でわかるはずです。

地域や工事の範囲で単価は違うため、ネットの相場だけで「安い」と決めつけず、自分の経費と生活費をもとに判断するのが確実です。

必要な単価は、次の順に逆算できます。

  1. 暮らしと備えに必要な手取りを決める
  2. 税金と保険料を足して、必要な所得を出す(例1の表の近い列が目安)
  3. 1年の経費を足して、必要な売上を出す
  4. 働ける日数や件数で割って、必要な日当・1棟の単価を出す

税金と保険料の正確な額は、市区町村の計算ツールや税理士に確かめてください。

「ついでに」頼まれる追加作業が多いなら、範囲と代金を先に決めて、ただで引き受ける作業を減らします。値上げの切り出し方は、「実績を単価交渉に使う」を参考にしてください。

対策2:取引先を増やす

取引先を2〜3社など複数に増やし、1社に頼る状態を減らします。1社だけに頼ると、相手の事情で日当を下げられたり、仕事が急に途切れたりするためです。

取引先が複数あると、雨の日や閑散期の空きも埋めやすくなります。

同業の紹介や、協力会社を募集している塗装会社・リフォーム会社への登録が入り口です。見積もりや打ち合わせに使う日も、年間の予定に入れておくと安心です。

取引先との間で代金や契約のトラブルが起きたときは、国土交通省の委託で設けられた建設業取引適正化センターに相談できます。

対策3:直接受注を増やす

今の取引を続けながら合間に施主からの仕事を増やす

直接受注を増やすときは、今の取引先を切らずに、合間に施主からの仕事を入れて少しずつ割合を上げます。取引先を切ってから営業を始めると、仕事が取れるまでの収入がなくなるためです。

最初は、知人やこれまでのお客様からの紹介を受けられるようにしておきます。地域の施主に見つけてもらう方法は、「塗装屋の直接受注を増やす集客方法」にまとめました。

塗装屋の直接受注を増やす集客方法

塗装屋が直接受注を増やすには、地域の施主に「近くに頼める塗装屋がある」と知ってもらう入り口をつくります。費用と手間、成果が出るまでの時間は方法ごとに違うため、一人で続けられるものから選ぶのが近道です。

  • Googleマップで知ってもらう
  • チラシと紹介で地域に広める
  • ペイプロの集客支援も使える

Googleマップで知ってもらう

Googleマップに店舗情報を登録すると、「地域名+外壁塗装」で探す施主に見つけてもらいやすくなります。登録は無料で、施工事例の写真や口コミも載せられるのが強みです。

外壁塗装の会社がGoogleマップを集客に使うメリットは、MEO対策は外壁塗装に必要?で詳しく説明しています。

チラシと紹介で地域に広める

地図と施工写真のチラシで地域に知らせるイメージ

チラシは家の近くの施主に直接届き、紹介はこれまでのお客様の信頼を次の仕事につなげる方法です。どちらも施工写真や地元の職人であることを載せ、配った地域と問い合わせの数を記録しておくと、効果を確かめやすくなります。

チラシの反響の考え方は外壁塗装のチラシ広告は効果ある?、集客の方法の全体像は建設業の集客の記事で紹介しています。

ペイプロの集客支援も使える

集客まで手が回らない場合は、ペイプロの集客支援を使うのも選択肢の1つです。ペイプロを運営するクラサポ株式会社が、塗装会社向けに検索やGoogleマップからの問い合わせを増やす仕組みづくりを支援しています。

直接受ける仕事を増やしたい塗装屋の方へ

ペイプロを運営するクラサポ株式会社では、塗装会社向けの集客支援「Bakuzou集客」を行っています。

目的に合わせて3つの働き方から選ぶ

今後の働き方を考えるため収支を整理する机上のイメージ

今後の働き方は、現在の手取り額が暮らしに足りているか、自分が何を大事にしたいかを考えて以下の3つから選びます。売上の額だけで決めず、手取りの不足額・仕事の安定・使える資金を合わせて見るのがポイントです。

判断の材料会社員として働く一人親方を続ける事業を広げる(人を雇う)
手取りと生活費足りない状態が続いている足りている/対策で埋められる足りていて余力がある
直接受注の割合低いまま増やす手立てがない少しずつ増やせている自分1人では受けきれない
大事にしたいこと安定した収入と保障自分の腕と裁量で働く会社として大きくする
気をつけること給料と休日・保障で比べるけがや病気、年齢への備え人件費と資金の確保

独立前の方は、「例2:一人親方と会社員の手取りを比べる」で独立後の手取りの目安を出し、今の給料の手取りと比べてから決めてください。

安定重視なら会社員を選ぶ

手取りが生活費に届かない状態が続くなら、会社員として働くのも前向きな選択です。会社員は厚生年金・健康保険の半分を会社が払い、有給休暇もあり、手取り以上の保障があります。

独立後の手取りが今の給料の手取りに届く見込みが立ってから独立すると、家族にも説明しやすいはずです。

一人親方を続けるなら手取りを維持する

一人親方を続けるなら、今の手取りを守るために、けがや病気、年齢への備えを先にしておきます。一人親方は自分が施工できない間、売上が減りやすいためです。

労災保険の特別加入をしていれば、仕事中や通勤中のけがで休んだときに、要件を満たせば休業の給付を受けられます。給付基礎日額は3,500円〜25,000円から選べ、日額1万円なら年間の保険料は62,050円です(厚生労働省)。

仕事と関係のない病気やけがは労災の対象外なので、貯蓄や民間の保険での備えも考えておきます。

老後の備えには、掛金が全額所得控除になる小規模企業共済も使えます。掛金は月1,000円〜70,000円の範囲で選べます(中小機構)。

事業を拡大するなら仕事量と資金を確保する

人を雇って事業を広げるなら、任せられる仕事量と、給料を払い続けられる資金を先に確保します。仕事が途切れた月も給料は出ていくため、直接受注の割合が増えてからのほうが安心です。

法人にするかどうかは、利益の額で考えます。中小機構のJ-Net21は、法人が有利になる利益の目安を1,000万円以上としつつ、事業の状況で異なるおおまかな目安と説明しています(J-Net21)。

売上ではなく利益で見る点に注意し、実際に法人にするかは税理士に相談して決めてください。

まとめ|年収計算に必要な数字を知って次の一手を打つ

自分の収支をもとに次の行動を書き出す塗装職人のイメージ

塗装屋の一人親方の収入が暮らしに足りるかは手取りで判断し、足りない分をどう埋めるかで次の一手を決めます。まずは自分の数字を書き出すところから始めてください。

書き出す数字あなたの数字
今の日当・1棟の単価
年間に働ける日数・件数
1年の経費
手取り(税金・保険料を引いた額)
暮らしに必要な手取り
足りない額
選んだ対策と始める時期

足りない額が見えたら、単価・取引先・直接受注のどこから手をつけるかを決めます。直接受ける仕事を増やしたいけれど集客まで手が回らない、という方は相談してみてください。

直接受注を増やす集客を、無料で相談する

ペイプロを運営するクラサポ株式会社の「Bakuzou集客」で、営業エリアに合う集客の方法を一緒に考えます。

監修者・一級建築士 山下昭一

山下昭一

保有資格:一級建築士 早稲田大学理工学部を卒業後、大手設計事務所で腕を磨き独立。その後、山下建築設計事務所として上場企業など大手企業の設計を担当(都知事登録第63906号)。ペイプロWeb集客では、一級建築士の視点から、施主さまの業者選びを助ける情報を発信している。

松田徹也

クラサポ株式会社 代表取締役 ペイプロ事業のほか、不動産M&Aや民泊マッチングサービス事業などを運営し、不動産領域で幅広く活躍。広告、SEO、MEO、LLMO、SNS・動画などのWEBマーケティング全般を得意とする。